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月別アーカイブ: 2025年11月

第26回内装工事雑学講座~💰 予算計画・見積~

皆さんこんにちは!
杉浦内装、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~💰 予算計画・見積~

 

内装工事は“企画の美しさ”と“現実の財布”を統合する知的スポーツ。
良いデザインも支払えなければ実現しないし、安さだけでは体験価値が落ちる。
原価構造を理解し、見積書の行間を読む力と**VE/VA(Value Engineering / Analysis)**で、
品質とコストを両立させる実務を解説します。🧮✨


① 原価の構造を“崩して”見る

区分 内容
直接工事費 材料費+労務費(職人手間)
共通仮設費 養生・仮囲い・搬入出・仮設電気・照明・トイレ
現場管理費 現場監督常駐・工程/検査/書類・近隣対応・交通費
一般管理費+利益 本社経費+適正利潤
諸経費 法定福利費・廃材処理・官庁手数料・夜間/休日割増

👉 見積比較=“抜け漏れ探し”競技。
A社が安いのは「廃材処理費を入れていない」だけかもしれません。
“追い金”が発生する見積が最も危険です。🧨


② 単価感覚を掴む(概算レンジ)

項目 単価目安(円/㎡) 備考
軽量鉄骨下地(壁) 3,000〜5,500
石膏ボード貼り 1,500〜2,800 厚み・層数で変動
クロス貼り 800〜1,800 量産→意匠で上振れ
長尺シート 3,500〜6,500 下地調整の有無で差
タイル貼り 8,000〜18,000 サイズ・役物次第
造作家具 120,000〜300,000/m 材・塗装・金物で変動
電気配線(照明含む) 6,000〜12,000 スイッチ・コンセント含む
空調更新(1台) 300,000〜900,000+ 配管・電源別途

🔎 概算フェーズでは“桁感”を外さない。
仕上げ3割/設備4割/造作2割/その他1割などの配分仮定で予算を置き、
**長納期品(照明・造作)**を先に確定すると精度が上がります。


③ 見積書の“赤ペン”術 ✍️

  1. 数量根拠:仕上げ表・展開図・天伏図と照合。
     → ㎡が曖昧な項目は要確認。

  2. 歩掛り:特殊納まり(R・斜め・巾木特殊)で手間跳ね注意。

  3. 仮設・養生:EV養生・夜間搬入・発電機持込が反映されているか。

  4. 残材・産廃:マニフェスト費・重量物処理費の有無。

  5. 諸官庁:消防・保健所・容量申請の担当範囲を明記。

  6. 一式表記:高額「一式」は分解要求。数量×単価で再提示を。


④ VE/VAの思考法 🧠(品質を落とさずコスト最適)

目的 代替例 効果
材料代替 無垢→挽板/石材→磁器タイル コスト−30〜40%
面積削減 全面タイル→“濡れ場・見せ場”のみ デザイン保持+削減
工法置換 現場塗→工場塗装パネル化 仕上安定+工期短縮
設備効率 照明点数削減→配灯演出で補完 体験維持+コスト圧縮
LCC最適化 ノンワックス長尺/高耐久素材 人件費削減

🧩 VEの鉄則
“体験の核”=ファーストビュー/よく触れる箇所/写真画角に予算集中。
それ以外は目地ピッチ・見切り整合で美観を守る。


⑤ 交渉と契約の勘所 🤝

  • 相見積:2〜3社が最適。条件パッケージを統一。

  • 質疑回答書:全社共通で誤解防止。

  • 変更管理ルール:チェンジオーダー表を契約添付。

  • 支払い条件:出来高払い/中間金有無/証跡(写真・検査記録)紐付け。


⑥ ケーススタディ:飲食店(50㎡)🍽️

  • 前提:客席28席/バック8㎡/天井高2,600mm/既存スケルトン

  • 配分例
    仕上28%/造作18%/電気18%/空調換気24%/衛生8%/その他4%

  • VE例

    • 床全面タイル → 客席は長尺+入口・カウンターのみ磁器タイル

    • 造作天板:突板+ソフトマット塗装

    • 天井:露出配管+黒染めでデザイン性とコスト両立


✅ チェックリスト

  • 見積3社の“抜け”比較表作成

  • 高額“一式”を分解し数量根拠を確認

  • 長納期品(照明・造作・輸入材)を先行確定

  • 産廃・夜間・養生・官庁費の有無確認

  • VE案を“体験核”を守る方針で確定


✨ まとめ

見積とは**“値切り”でなく“合意形成”**。
体験価値 × 耐久 × 安全 × 将来コストの交点を探すことが、
プロとしての判断軸です。💡💬


💬 見積/VEの“行間”と交渉台本


A. 抜けやすい項目リスト

  • 養生(共用部EV/階段/スロープ)

  • 夜間割増・産廃運搬・諸官庁申請費

  • 防火貫通・点検口・仮設電気容量

  • 上下水メーター手配・試験成績書


B. 歩掛り目安(人日)

工種 面積/人日 備考
クロス(量産/L3) 120–160㎡
パテ(L5面) 20–40㎡ 斜光面注意
タイル600角 15–25㎡ 下地で変動
塗装(マット2回+下塗) 60–90㎡

C. VEマトリクス(例)

目的 代替案 効果
清掃性 床タイル→ノンワックス長尺 初期−15%、LCC−30%
耐久性 メラミン→HPL+ABSエッジ 角欠け防止
見栄え 全面石→役物+擬石塗装 “点豪華”で写真映え

D. 交渉台本(相見積3社)

「今回の評価軸は“抜けの少なさ”と“代替提案”です。
A社=産廃・点検口明確、B社=養生明確、C社=器具表強い。
各社の強みを統合した最終案を再提出願います。」🤝


E. 数量トラップ回避術

  • 展開図で壁㎡(長さ×高さ)確認

  • 天伏図で点検口・器具穴補強を確認

  • 割付図で端部寸法確定=“端数ロス防止”


F. コスト可視化ダッシュボード 📊

項目 比率 備考
仕上 28%
造作 18%
電気 18%
空調換気 24%
衛生 8%
その他 4%

見積→発注→出来高を横並び比較。月次で推移を確認。


G. “安すぎる見積”への対応

  1. 一式分解要求

  2. 材料支給可否の確認

  3. 納期・人員の実在性確認

  4. 品質保証の条件化

📌 過度な値下げは手戻りコスト増で結果的に高くつく。


H. 契約条項・必須3点

  1. 変更管理:単価表/承認フロー/閾値

  2. 支払い管理:出来高証跡(写真・検査)連動

  3. 引渡書類:竣工図/試験成績/保証範囲


I. 提案書に入れるべき“4枚図”

🧩 意思決定を早める4要素:

  1. 目地ピッチ図

  2. 見切りライン図

  3. 照度分布図

  4. CO₂推移グラフ(換気計画)

 

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第25回内装工事雑学講座~💡 照明計画~

皆さんこんにちは!
杉浦内装、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~💡 照明計画~

 

照明は“空間のBGM”。
**照度(lx)/演色(Ra・R9)/まぶしさ(UGR)/配灯(配光・取付高さ)/制御(調光・センサー)**を、店舗・オフィス・住宅に共通する観点で設計する。


① 設計フレーム

  • 三層の光:アンビエント(ベース)/タスク(作業)/アクセント(演出)

  • 演色Ra90以上で肌・食材がきれい(R9も確認)

  • 色温度

    • 2700〜3000K=リラックス

    • 3500〜4000K=作業性

    • 混在する場合はゾーン分けで管理

  • グレア:器具の遮光角・カットオフで制御。UGRの低い配光を選定


② 配灯・器具選定 🔧

  • ダウンライト:間接照明と併用して“斑”を抑制。壁近はウォールウォッシャーに置換

  • ペンダント:テーブル上60〜80cm(天板から)を目安。眩しさに配慮

  • ライン照明:視線誘導・天井の高さ演出に有効。LEDテープは拡散部材でドット感を解消

  • スポットビーム角で明暗コントロール

    • 商品:15〜24°

    • 壁面:36° 目安


③ 電気容量・効率・保守 ⚡

  • 照明電力密度の最適化+在室センサーで省エネ

  • メンテナンスファクター(汚れ・劣化)を見込んで初期照度を設定

  • 非常照明・誘導灯:避難動線・視認性を最優先(意匠型の活用も検討)


④ “写真と目”の両立 📷👀

  • 演色×色温度で肌・食材を美しく。SNSでは影のコントラストが効く

  • 反射対策:グロス天板・タイルは反射グレアに注意 → 斜めからの間接光で回避


⑤ 制御・シーン設計 🎛️

  • 調光方式:フェーダー/DALI0–10VBluetooth

  • シーンプリセット:誰でも再現可能なプリセット

  • 基本4シーン:開店前/営業中/清掃/閉店後(住宅は朝・昼・夜・就寝)


⑥ 試験・検査 🔍

  • 照度計でタスク面を実測、ムラは角度・配灯で是正

  • フリッカ:動画撮影で確認。チラつく器具は不採用/交換


✅ チェックリスト

  • 三層の光(ベース/タスク/アクセント)設計

  • 演色(Ra/R9)と色温度の使い分け

  • ウォールウォッシャー・間接の併用

  • 非常照明・誘導灯の配置

  • シーン別の調光・センサー設定


【完全版追補】照明設計の数値とシーン設計 💡📊

A. 目標照度・演色・UGRの目安

空間 目標照度 (lx) CRI/Ra 備考
通路・ロビー 100–200 80+ 眩しさ抑制、誘導性
オフィス作業 500 90+ ディスプレイ反射に注意
会議・面談 300–500 90+ / R9>50 顔の縦照度 Ev,vert 150–300lx
飲食客席 100–300 90+ 2700–3000K、影で立体感
厨房・作業 500–750 80+ 均斉度重視
トイレ・洗面 200–300 80+ 鏡前は縦照度重視

目安値は用途・意匠・天井高さで微調整


B. 配灯の幾何(Geometry)

  • SHR(Spacing/Height Ratio):器具間隔S / 取付高さH
    SHR ≤ 1.2 を目安にムラを抑制

  • ビーム角目安:商品・テーブル 15–24°/壁面 36°

  • 遮光角:**30–45°**を確保してグレア低減(ルーバ/バッフル有効)


C. 顔がきれいに見える条件(会議・配信)

  • 縦照度:Ev,vert 150–300lx(均一)

  • 色温度3000–3500KRa90+R9高

  • 配置:正面ソフト/上方45°/背面リムライト弱め


D. 制御と省エネ

  • 在室センサー+昼光制御で電力最適化

  • シーン:開店前/営業/清掃/閉店後(住宅は朝・昼・夜・就寝)

  • プロトコルDALI・0–10V・BT Mesh 等から運用や拡張性で選択


E. 非常照明・誘導灯

  • 避難動線を遮らない位置/視認性優先

  • 世界観を壊さない意匠型の選定も検討


F. 試験・検査

  • 水平・垂直照度を実測 → ムラは角度/間隔調整

  • フリッカは動画でチェック → チラつきが出る器具は交換


G. 施工・清掃

  • 点検口:ダウンライト電源に手が入る配置

  • レールライト:清掃動線と干渉しないレイアウト


H. チェックリスト(台帳向け)

  • 目標照度・縦照度・CRI/R9

  • SHR・ビーム角・遮光角

  • シーン制御・在室/昼光連動

  • 非常照明・誘導灯の整合

 

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第24回内装工事雑学講座~🎨 壁装・塗装~

皆さんこんにちは!
杉浦内装、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~🎨 壁装・塗装~

 

 

壁は視界面積が最大。
色・質感・陰影で空間の第一印象が決まります。
ここでは、クロス(量産・意匠・不織布・自然素材)と塗装(エマルション・ウレタン・エポキシなど)を、選定→下地→施工→検査まで整理します。📸


① クロスの選定 🧻

  • 量産(普及):コスパ◎。住宅・賃貸・バックヤードなど、メンテ性重視に。

  • 1000番台・意匠クロス:質感・陰影が豊か。継ぎ目が目立ちにくいエンボスが人気。柄物はリピート合わせが命。

  • 不織布(フリース):寸法安定・剥がしやすい。再施工前提の店舗で有効。

  • 自然素材(紙・布):光の表情が唯一無二。湿度管理と下地レベルが重要。


② 下地と接着 ✍️

  • パテレベル:第8回参照。斜光面はL5を原則。

  • :デンプン+合成樹脂系。オープンタイム3–10分を厳守。
    剥がれやすい箇所は増し糊で補強。

  • 入隅・出隅処理:コーナービード or 紙テープで通りを確保。
    継ぎ目は目線外へ逃がす。


③ 塗装の選定と運用 🧪

  • 水性エマルション:内装の主役。低臭・低VOC。

  • ウレタン塗料:耐久・耐薬品性◎。カウンターや腰壁に最適。

  • エポキシ塗料:耐薬品・防塵性◎。倉庫・厨房壁などに。

  • 艶の選び方

    • 艶消し=上質だが汚れやすい

    • 半艶/艶有り=清掃性・耐久性◎
      ハイブリッド仕上げが現実的。

  • 塗り工程
    下塗(シーラー/フィラー)→中塗→上塗。
    素地吸い込みが強い面は下塗追加


④ “写真に強い壁”の条件 📷

  • 照明角度:ウォールウォッシャーの入射角で凹凸が変化。
    → 「見せる/隠す」を設計段階で決定。

  • 色温度の相性

    • 2700〜3000K:肌色が映える

    • 4000K:清潔感アップ
      → 色ズレは実機サンプルで確認

  • 継ぎ目:腰見切り・縦ラインで意匠化すると安定した印象に。


⑤ 欠陥と是正 🧯

  • 目開き:乾燥収縮 → 増し糊+圧着。

  • シミ・ヤニ:シミ止め下塗でブロック。

  • ピンホール・肌荒れ:粘度・希釈ミス。
    → 番手を変えたローラーで是正。
    吹付はオレンジピールに注意。


⑥ 検査・品質基準 🔎

  • 視感検査距離:1.5mで自然光・人工光の両方確認。

  • 見切り確認:巾木・廻り縁・枠との通り、隙間ゼロを目標。

  • 糊・汚れ残り:写真で残らないよう、拭き取り徹底。


✅ チェックリスト

☐ 斜光面の仕上げレベル設定(L5)
☐ リピート柄の割付図・貼り順確認
☐ シミ止め・下塗の仕様確定
☐ 光源の角度・色温度の実機確認


🌈 まとめ

壁は“面の芸術”。
下地レベル × 照明 × 見切りを整えれば、
同じ材料でも写真映え・耐久性が劇的に変わります。✨


【完全版追補】壁装・塗装の標準施工書 🎨📘


A. クロス施工の“失敗ゼロ”手順

1️⃣ 下地確認:L3/L4/L5を部屋別に指定。斜光面を事前確認。
2️⃣ パテ3工程
 一次(テープ+#120)→二次(全面+#180)→三次(#240〜320)。
 → 吸い込み止め塗布必須。
3️⃣ 糊とオープンタイム:温湿度に合わせ3–10分。
 → ジョイントはダブルカットで目開き防止。
4️⃣ 入隅・出隅処理:コーナービード or 紙テープ折りで通り確保。
5️⃣ リピート柄:基準線から貼り始め、腰見切りで逃がす。


B. 塗装の仕様設計

  • 艶選定
    艶消し=上質だが汚れやすい
    半艶=清掃性◎
    艶有り=耐久◎
    → 腰見切り・防汚塗料の併用で最適化。

  • 下塗り:シーラー/フィラーで吸い込み均一化。
    鉄部には防錆下塗必須。

  • 色設計:LRV(明度反射率)を意識。
    → 写真背景にはLRV60–80が扱いやすい。


C. 環境条件とVOC/臭気管理

  • 施工環境:10〜30℃・40〜65%RHを維持。

  • 換気でVOCを低減。

  • 引渡し前48〜72hの臭気抜きを工程に組み込む。


D. 検査・光学・写真管理

  • ウォールウォッシャーによる斜光検査を実施。

  • 1.5m視感+接写の写真台帳化

  • 継ぎ目は目線外に配置。

  • 目立つ面は縦ライン/腰見切りで意匠化。


E. 欠陥→是正の標準対応

不具合 原因 是正方法
目開き/突き上げ 温湿度変化・糊不良 増し糊+圧着+ローラー処理
ヤニ・シミ ブリード シミ止め下塗+再塗装
ピンホール・肌荒れ 粘度・希釈ミス 粘度調整・番手変更(ローラー)
吹付のオレンジピール 粒径・圧力過大 吹付距離・希釈率見直し

F. メンテナンス・再施工

  • 汚れ:中性洗剤+柔らかい布で拭取。

  • 艶消し塗装:部分補修→全体ぼかし塗り。

  • クロス:部分張替え前提で予備ロールを確保


G. チェックリスト(現場台帳項目)

  • L3/L4/L5・艶・LRVの部屋別表

  • 糊のオープンタイム・温湿度記録

  • 斜光検査・1.5m視感の写真保存

  • 予備ロール・色番・ロット管理

 

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第23回内装工事雑学講座~🧭 床仕上げ~

皆さんこんにちは!
杉浦内装、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~🧭 床仕上げ~

 

床は、視覚より先に「足裏が感じる仕上げ」。
滑り・硬さ・反発・温冷・吸音・清掃性・メンテコスト——
これらの“歩行体験”が空間の印象を大きく左右します。
ここでは、代表的な床材(フローリング/タイル/長尺シート/カーペット)を、下地・接着・納まり・運用まで含めて徹底解説します。🧰


① 共通の現場原則(床材に関わらず)

  • 含水率管理:下地モルタルの過乾燥・過湿は接着不良の原因。
    → 簡易含水計+ビニール養生による結露試験で確認。

  • 不陸補修:3mライナーで±3mm以内を目安。
    → セルフレベリング材(SL)は乾燥時間厳守。

  • 段差管理:出入口や各室間の見切りは最大段差を明記。
    (例:バリアフリーは2mm以内など用途基準に準拠)

  • エキスパンション:広面積は伸縮目地を計画。
    → 温湿度や床暖の有無でピッチを調整。


② フローリング(無垢/挽板/突板)🌲

  • 選定
    無垢=調湿・経年美/反りリスクあり。
    挽板=寸法安定性◎。
    突板=コストと意匠のバランス。

  • 施工:捨て張り合板t=12以上 → フロア釘+接着。
    床暖房は低含水の挽板が推奨。

  • 仕上げ
    ウレタン塗装=清掃性重視。
    オイル仕上げ=質感重視。
    → ワックス運用はマニュアル化。

  • 納まり:壁際にクリアランス8〜10mm確保(巾木で隠す)。
    水掛かり箇所は框・役物で止水。

  • メンテ:凹み=スチーム+アイロンで回復。
    サンド&リコート前提で寿命設計。


③ 磁器タイル・石材 🧱

  • 選定:摩耗度・吸水率・防滑値(D滑り)を確認。
    外部=ノンスリップ面/厨房=油対応品。

  • 下地:合板増し張り or セメント下地。
    → たわみ抑制のため壁際は二重スタッド推奨。

  • 割付:中心割り基本。端詰め幅50mm以上を目安。
    伸縮目地ピッチ=8〜10m。

  • 接着:弾性接着 or セメント系+バックバター。

  • 納まり:段鼻・役物・金物見切り(T・L)。
    → 見切りラインは“設計の記号”。


④ 長尺シート(ノンワックス推奨)🧻

  • 用途:医療・教育・バックヤード・厨房など。
    耐薬品性・耐水性・清掃性に優れる。

  • 下地:パテで平滑度を徹底。
    端部=溶接棒でシーム処理/立上げ巾木で水密確保。

  • 注意点
    太陽熱・床暖で寸法変化あり。
    → 貼付後ローラー圧着(30–50kg)+養生時間厳守。


⑤ カーペット(タイル/ロール)🧵

  • 選定
    タイル=メンテ性◎。
    ロール=意匠性◎。
    歩行量の多い動線には耐久タイプを。

  • 吸音:空気層+厚みで残響を抑制(オフィスに最適)。

  • 施工
    グリッパー工法(ロール)/PSA・接着工法(タイル)。
    → 目地通り統一・基準線厳守。


⑥ 床暖房・防滑・衛生 🧯

  • 床暖:表面温度・熱伝導率に注意。
    フローリング=対応品/タイル=断熱層併用。

  • 防滑:酔客導線・濡れ床はRマーク・D値確認。
    清掃で滑り値が変化する点も要考慮。

  • 衛生:厨房・医療では立上げ+シールで止水。
    排水勾配を設計段階でセット。


⑦ ケーススタディ:路面ベーカリー(35㎡)🥐

  • 客動線:焼き台前=タイル、その他=LVT。
    粉・油汚れ対策に強い構成。

  • バックヤード:長尺シート立上げ+巾木溶接。

  • 見切り:カウンター前=真鍮T見切りで“写真に写るライン”を演出。


✅ チェックリスト

☐ 不陸±3mm以内・含水・乾燥確認
☐ 伸縮目地・見切りライン位置の明記
☐ 床暖対応・防滑値・清掃手順を記載
☐ 出入口段差と役物納まりの事前確定


📐 床仕上げ・実務大全(プロ向け)

A. 下地含水・平滑度の検証プロトコル

  • 含水テスト:ポリシート300×300mmを密着貼り16–24h → 結露有無を確認。
    含水計とのダブルチェック。

  • 平滑度:3mライナーで±3mm以内(タイルは±2mm)。
    SL層厚3–30mm、乾燥=1mm/日。

  • 段差:バリアフリー=2mm以内。見切り金物で昇降緩和。


B. 接着剤・下地処理の選定

  • アクリル系(LVT/カーペット):再剥離性◎/初期接着◯

  • ウレタン・エポキシ(タイル/石):重歩行・厨房◎
    → プライマー必須。

  • 圧着ローラー:30–50kgで全域圧着。オープンタイム厳守。


C. 大判タイルのリッページ対策

  • 十字レベルスペーサー+吸盤で面を合わせる。
    → 1mあたり1mm以内・隣接差≤2mm。

  • 伸縮目地:8–10mピッチ/開口・L字折れ点で設置。


D. 防滑・衛生・床暖の実務

  • 防滑:濡れ床=動摩擦係数 μd≥0.42。

  • 衛生:立上げ150mm+シーム溶接。排水勾配1/100–1/50。

  • 床暖:LVT/挽板=対応品。クリアランス8–10mm。
    タイル=断熱層+熱伝導設計。


E. 音環境・下階対策

  • 衝撃音=ΔLL/IICを目安。アンダーレイ3–6mm使用。

  • 端部の気密性が効果を左右。

  • オフィスではカーペットで残響抑制も同時実現。


F. メンテナンス計画テンプレ

  • 日次:ドライモップ→必要部のみ湿拭き

  • 週次:中性洗剤洗浄+目地洗い

  • 月次/半期:床材別に洗浄・補修・再コート

  • 事故対応:油・酸・溶剤対応表を現場掲示


G. 施工写真の“押さえ”リスト

📸 含水テスト/SL施工前後の水平器写真/見切り金物ライン/役物(段鼻・巾木)の接写


H. チェックリスト(再掲)

  • 含水・平滑・段差の数値記録

  • 接着剤とプライマーの適合

  • 防滑・勾配・シーム処理の現地確認

  • 伸縮目地・見切り位置の割付図


✨ まとめ

床は“毎日触れるインターフェース”。
下地・割付・見切り・清掃運用までを一体で設計することで、

 

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